あん摩マッサージ指圧師の資格、意味ない?——現場で通用する技術を持てなかった理由と、推拿という選択肢

query_builder 2022/06/14
推拿(すいな)とは
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「資格を取ったのに、現場で通用しない」


手技療法の専門家を志し、

国家資格を取得した方々に、

まず率直に敬意を表します。


この記事は、

特定の学校や制度を否定するためのものではありません。


日本の徒手療法の技術水準を高め、

その担い手たちが社会でもっと正当に評価されることを

強く願って書いています。


2012年から推拿手技の指導を続ける中で、

あん摩マッサージ指圧師の資格を持つ方々と数多く出会いました。


その全員に共通していたのは、

「現場で満足のいく技術を持っていない」

という事実でした。


なぜそうなるのか。

その構造的な理由をお伝えします。




専門学校は「国試合格」のための場所になっている


理容師・美容師の世界でも同様ですが、

現在の国家資格取得のための専門学校は、

技術習得よりも

国家試験対策に重きを置いたカリキュラム

で組まれています。

合格率が学校の評価に直結するからです。


ある伝統校出身者の証言によれば、

国試対策で詰め込まれる授業の中で、

徒手の実技習得に十分な時間を割くことは

構造的に難しい状況にあります。


さらに深刻な問題があります。


同じ学校内でも、

講師によって指導内容が180度異なるという現実です。


伝統的な技術を伝えようとする年配の講師と、

わかりやすく即席的な技術を教える若い世代の講師とでは、

教えていることが正反対に近い。


結果として学生は

「どちらを信じて習得すればいいのか」

わからなくなる。


ちなみに、人気のあるのは即席的な技術だそうです。


実践に耐えない技術を習得してしまい、

現場に出て初めてそれに気づく——これが繰り返されています。




国家資格が、逆に足枷になるケース


国家資格を持つことで守られるものがある一方、

それが独立の障壁になることもあります。


理学療法士がその典型例です。

高度な専門知識と経験を持ちながら、

法律上「医師の指示のもとでしか業務を行えない」ため、

独立して施術することができません。


そのため一部の理学療法士は、

資格の枠外に出て、

民間の療術師として自由診療の世界に参入しています。


また、

規制緩和で増え続けた柔道整復師の業界でも、

手技に自信のある施術者が器具や電気に頼らず

腕一本で自由診療を行う動きが出てきているようです。


国家資格が技術の保証にならず、

かつ独立の足枷になるとすれば、

「資格の意味」を問い直すのは自然なことです。




「指が入らない」は技術の問題

〜推拿という答え〜


あん摩マッサージ指圧師の現場での

苦労でよく聞かれるのが、

「硬くて指が入らない」という壁です。


はっきり申し上げます。

「指が入らない」のは、

技術・知識・経験の不足です。


正統な伝統手技に基づいた推拿であれば、

どれほど硬い組織にも抵抗なく浸透させることができます。


推拿は中国では大学病院の治療科として位置づけられ、

「推拿医師」という国家資格者が担当する医療行為です。


日本では遣唐使以降の文化交流が途絶え、

江戸時代の鎖国・明治の西洋医学傾倒・戦後の法制化を経て、

その技術と知識の蓄積が国内にほぼ入ってきませんでした。


推拿で「指が入る」のは、

皮膚・皮下組織・筋膜・筋線維という層ごとに

必要なだけ浸透させる「按法(あんぽう)」の技術があるからです。


これは指圧に似て非なるものであり、

熟練した推拿師が当たり前のように行っていることです。




技術に出口を〜推拿を学んだ施術者たちの変化〜


私が数年間関わったN指圧専門学校出身の施術者は、

卒業時には満足のいく技術を持てず、

長く自信を持てない状態が続いていました。


しかし推拿を学び、

様々な経験を積む中で、

現在では自立した施術者として活躍しています。


また別の方は、

長年リラクゼーション現場で働いた後に国家資格を取得し、

推拿を学んで現在は整体・サロン形式で開業・成功されています。


国家資格の有無や種類に関わらず、

「現場で通用する技術」があるかどうかが、

施術者としての自立を決定づけます。




日本の徒手療法の地位向上のために


徒手療法は器具を一切使わない、

というのは大きなメリットであるはずです。


しかし現状では、

鍼灸や柔道整復師よりも
社会的・医療的な評価が低い。


その理由のひとつは、

徒手技術の未熟さにあると思っています。


「指が入らない」

「指を傷めてしまう」

という限界が先に来てしまうために、

「それなら鍼灸の方が優れている」

という評価になってしまう。


徒手療法の地位が低いのは、

技術の限界のせいでもあるのです。


推拿の師匠である孫維良氏も、

若い頃大学病院で1日何百人もの患者を診る中で、

指と身体を酷使しすぎて鍼灸師に転向したいと

何度も思ったと言います。


それでも推拿の技術を磨き続けた結果が、

今の孫維良氏の施術です。


推拿が鍼灸に劣ることはありません。


日本の手技療法・徒手療法の技術認識を高めること。


それぞれの伝統に根ざした技術を、

インスタントに消費されることなく

長く熟成させて遺していくこと。


そのために、

推拿の情報を伝え続けることが

私の使命だと考えています。

すいな健康院 からだの調律整体 推拿の信長

東京都中野区|信長正義




推拿の技術を体系的に学びたい方へ


当院では、

推拿の基本手技を全18回で修得する

「推拿基本手技講座」を開講しています。


あん摩マッサージ指圧師・鍼灸師・作業療法士・整体師など、

すでに現場で活動されている方が

「もう一段上の技術」を求めて受講されています。


推拿道がマンツーマンで学べる推拿講座





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