私は現在55歳になりますが、
いわゆる『五十肩』の症状になったことはありません。

しかし、
この症状を抱える、
患者さんの苦しさはよくわかっていると思っています。

それは、
実際に何人もの患者さんに出会って、
その不快さ、不自由さを目の当たりにしてきた、
と言うのと、
自分がその痛みを実感している、
と言うのがあるのです。

「はっ?五十肩になったことないんでしょ?」

そうなのですが、
『五十肩になる直前の痛み』は、
実際に経験しているのです。

「五十肩」と「四十肩」は同じです、
一般的には「五十肩」と言われることが多いように思いますが、
「五十」と言われるのにも理由があるようです。

「五十肩」の正式名称は、
『肩関節周囲炎』といわれ、
『フローズンショルダー(凍結肩)』
ともいわれるそうです。

『凍結肩』というのは文字通り、
「冷えて固まった肩」という状態のことを表わしています。

何故「冷えて固まる」のか、
と言うと、
『血行』と大いに関係があります。

この「冷えて固まる」と言う状態と、
「五十」というのには関連があります。

「五十」は「五十歳」のことです。

中医学では、
「五十歳代」に入ると、
「肝」の機能が落ち始める、
と考えているようです。

「肝」の働きが落ちてくると、
「肝」の働きの一つである『蔵血作用』に影響が出ることになります。

『蔵血作用』とは「血の貯蔵」と「血流量の調節」のことを表わすそうです。

「血」が、
問題の発生している箇所に、
充分に行き渡らないとなると、
そこには不具合が積みかさねっていくことは簡単に想像できます。

この状態が、
「五十肩」になる直前の方にも起こっています。

私が肩が痛くなっても、
これまで「五十肩」にまで至らなかったのは、
この「問題」が起きた時に、
「問題」の箇所に自分で『推拿』を施していたからです。

持論では、
この「問題が起きた」くらいの肩の痛みの時期に、
推拿施術を施すと、
「五十肩」までは進まない、
と思っています。

おそらく、
「問題のある」箇所に『推拿』を施すと、
滞っていた「血行」が促される、
というのが、
『冷えて固まる』と言う状態にまで悪化させない、
一つの大きな要因だと思います。

もう一つ、
「五十歳代」に入ると、
「肝」の働きの低下よって、
『筋(スジ)』が衰えていくようです。

私も、
ここ数年パソコンを抱えて移動することが多い時に、
肩が痛くなってくることがよくありました。

おそらく四十代の頃とは、
大丈夫な感覚が違うようです。

この頃も頻繁に肩をいじっていたのを覚えています。

お陰様で、
それ以上痛くなることはなく、
悪化するまでには至っていません。

五十代に入って老化を食い止めようとして、
スポーツジムに通い、
必要以上に筋トレをした結果、
関節を傷めるという人を、
これまでたくさん診てきました。

気持ちはすごくわかるのですが、
『筋肉』はある程度鍛えられても、
『筋(スジ)』、
「腱」や「靭帯」は負荷に耐えられず、
疲弊してしまうからです。

「筋肉と筋(腱や靭帯)は別物」
と覚えておいてください。

このようなことから、
「物理的」にも「機能的」にも、
五十代は関節にトラブルが起きやすいと言えます。

そこに、
慢性的な「血行障害」のような状態が、
知らず知らずのうちに続くと、
ある時「肩が上がらない」、
夜間時「横になっているだけでも痛くて眠れない」
というような症状に見舞われることになるのです。

『推拿』は、
血行が悪く伸び縮みしにくくなった「筋肉」の繊維にアプローチし、
筋繊維の癒着をとり血行を促し、
血と気の流れを良くすることによって、
老廃物を排除し、発痛物質を流し、
疲弊した「筋(スジ)」や「筋肉」に栄養を与える機能を取り戻し、
関節の動きを改善させ痛みを緩和していくのです。

肩の痛みを軽視しないでください、
早く施術を受ければ受けるほど、
症状の悪化を防ぎ、
早期に改善出来るのですから。 天と地と人 すいなの信長